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田宗一郎の6因子 [人物・伝記]

本田宗一郎の6因子を取り込め

日本が技術再興するために今すべきこと


●6つの因子


「失敗力」、「現場力」、「集注力」、「独創力」、「世界力」、
「勝利欲(力)」


 米国の科学史家、トーマス・クーンは主著「科学革命の構造」(中山茂訳、みすず書房)で、科学の発展は、個々の発見や発明の「累積」によってもたらされるのではなく、旧来の伝統的な思考の枠組みを打ち破る全く異なった考え方が生まれ、それが受け入れられて実現することを、ニュートンやアインシュタインなどの例を引いて証明した。

 ホンダも「他社の製品の改良によって期待以上の性能を実現するよりも、たとえ失敗しても革新的な技術にチャレンジした方が賞賛される」(元F1総監督桜井淑敏)との哲学を今に至るまで持ち得たからこそ、技術力で世界の先頭を走り続けることができた。


●ホンダの「 3現主義 」


▼「現場」、「現物」、「現実」


 現場で現物を実際に見て触り、現実を見極めるという本田宗一郎の思想---ホンダ社内で語り継がれている行動指針「情報技術(IT)発達しても現実に近い世界が再現できても、現実とは違う。現実には予想もしないことが起こる。実際に体験しなければ何も発見できず、何も身に つかない」現場で身に付けた力、現場力こそ本当の成果を生み出す源なのだ。


▼「新3現主義」


 ホンダの新たな指針。

 従来の3現主義とどこが違うか。いくら現場を重視するとはいえ、ITがこれだけ発達しているのだからそれを利用しない手はない。最先端のITは積極的に取り入れる。
    
 しかし、一方では、それを必ず机上の理論ではなく現場で確認するという意識を持つ-----ということを徹底した。

 ホンダでは、技術者に自由に開発に取り組ませる文化がある。上司はテーマを与え、後は現場の担当者たちが「ヤイガヤ」で知恵を絞り、突き詰めていく。

 上司は定期的に開発担当者達の目標達成度をきめ細かくチェックする。「管理という印象は悪いが、自由な開発風土は残しつつ、メンバーの意思の方向性がずれていないか、特定の部分の開発が遅れていないかを上司がつかみ、必要なら軌道修正する。」最新技術と現場重視の融合、そして適切な管理、この実現が「新3現主義」である。

 「人を鍛えれば(人が作り出す)技術は後からついてくる」とすれば、3現主義で鍛えられていることが、ホンダの技術力を支えている。そして、墨守するだけでなく、3現主義自体も現実に合わせて進化させようとするところにホンダの強みがある。


●独創力


他社がやっていないからこそホンダがやる。

前例がないから取り組む。

  
 本田宗一郎がエンジニア魂に火をつけた。FTA(故障の本解析)と呼ばれる方法で、簡単に言えば、まず目的を明確にして、その現実に対する阻害要因を洗い出す方法。



出典:NIKKEI BUSINESS 2001/02/12 号。


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